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手作り弁当を食べてる場合ですよ
格差社会を生き抜く処方箋
日垣隆/角川oneテーマ21


二択ようで、一択じゃないか!というツッコミもいれながら。

まえがき
改善策は、2つあります。

 一つは、世界の国々を沈めて、とにかく日本が再浮上してゆく、という方向性です。

 もう一つは、全体状況がどちらに転ぶにせよ、個々人が可処分所得を増やしていくか、無駄や浪費を減らして、なおかつスキルをアップさせてゆく道――例えば、突然の別れやリストラが襲ってきても、それをものともしない市場評価を高めつつ、現実生活では毎日弁当を作れる」という実は高度なスキルを身につけてゆくことなど――を選ぶか、です。


自らの価値を高め、
本当の生き抜くチカラを身につけ、
どんな事態にでも対応できるようになりたい。

その「なりたい」を叶える助けに本書はなりそうです。


本書「手作り弁当を食べてる場合ですよ 格差社会を生き抜く処方箋」は、格差社会の是正を叫ぶ今の日本で、格差って無くさなきゃならないものなのか?という疑問に答えると共に、格差があろうが、なかろうが、生き残れる日垣メソッド満載な本。

目 次:日垣隆公式サイト ガッキィファイターより引用
まえがき
序章 もう他人のせいにするのはやめよう
第一章 「いい人」を目指したら自滅する
外注化にも限度というものがある
誰もがウツになってしまう時代 
「やらせ」や過剰経費は我々も共犯だった 
「いい人」と「デキる人」の違いはどこにあるのか
ストレスフルな運転手に当たったら 
来年の目標は大晦日までに立てよう 
無常を知れば少し優しくなれる 
不二家事件を機に我々の五感を点検したい 
「コンプライアンス」主義は本末転倒だ
なぜ痴漢冤罪はよく起きるのか 
マカオがラスべガスを抜いた日
集中力を高める「一〇分間砂時計」のすすめ 
「あるある大事典」だけが悪かったのか 
極端な発想が思考と感動を促す 
編集長の後継指名はダーツで決めたら? 
死亡時に口座を凍結する銀行は野蛮だ 
睡眠障害を克服する三カ条とは 
花見で「オトコのあわれ」に感じ入る
第二章 みなと同じことをやっても価値はない
新入社員の一律初任給は戦時体制の名残だ
みなと同じことをやっても価値はない
羽生善治さんの勉強法は参考になる
銃社会を非難するだけで良いのか
こうすれば方向音痴は治る!
納得がいくセミナー・ビジネス花盛り 
教養やノウハウ応用が儲かる時代に 
「出る杭は打たれる」時代は終わった 
あの名演説家の手が震えていた 
ふるさとは遠くにありて滅び行く 
「うまくて安全な水」も国政選挙の争点に! 
著名人の立候補表明について 
中高年のウェストポーチは見苦しい 
キューバの「反米自立」を笑えるのか 
日本的なクリスマスと忘年会 
必殺「肩すくめ」の術の使い方 
技術の進歩とは対照的な政治家たち 
キャンプでは想像以上に人格が出る 
首相が阿呆でも国を良くする術はある
第三章 じゃあ、お前がやってみろよ
人生を能天気に楽しめたらいいのに
日本資本主義最大の危機がやって来る 
ネットカフェに感謝申し上げたい 
「闇の職安」的事件、増加の不気味 
ハッキリ言って国民も大バカ者である 
人間には二種類ある! で? 
配達証明を濫発する雑誌に未来はあるか 
死後に書かれる女たちの手記は辛い 
セックス回数の国際比較は疑わしい 
リンチ殺人や私文書偽造がなぜ許される? 
厚労省のフルキャスト処分は異様だった 
「その場しのぎ」の連続が企業を滅ぼす 
童謡の歌詞は不思議でいっぱいだ 
泣ける映画『象の背中』をぜひ! 
「気持ち良い断り方」はあるのか 
「弱者」にも自業自得はありうる 
生命とニュースの本質について 
ザ・リッツ・カールトン東京にはうんざり 
「じゃあ、お前がやってみろよ」と自問を
第四章 格差社会を生き抜くサバイバル子育て術
まずは世論の混乱を正す
では、どうやって? 
「矛盾ありすぎ」を見抜こう 
粗雑な議論を排す 
きれい事にはウソがある 
仕事と趣味の違いについて 
リスクを正確に把握する 
自分にしかできないことを 
どんな工夫をなすべきか 
「他人のせい」にする思考回路を断とう
終章 激変時代に読みたい一〇冊の新書
あとがき


まずはこの章を紹介せずにはいられない。

第四章 格差社会を生き抜くサバイバル子育て術

この章は、子育て真っ最中の私には目からウロコが落ち続ける内容が多いので、世のイクメン必読。

p158. 自分にしかできないことを
工夫というのは、要するにラクな方法を見つけることだ。生産量が同じか増えているのに、それに要するエネルギーやコストが減ったとき、あるいはより少ないエネルギーの投下で、収益を向上させたとき、「工夫が実った」と言う。

ラクをすること(工夫を凝らすこと)の効果は「ラクをしないと成果は出ない」に詳しいので、そちらを参照。ラクをした分だけ余ったエネルギーを別の対象に注ぐことができ良い循環を生む。


p162.「他人のせい」にする思考回路を断とう
将来の見取り図なしに、親が子供の自立支援にかかわることなどできはしない。

「いい学校を経ていい会社へ」という旧来型の意識について警鐘を鳴らしている。
社会のせい、国のせい、言い出せばキリがないし、「他人のせい」にしたところで、気持ちが晴れるわけでもないし、現状が上向くこともない。であるならば、だからこそ、しっかりと将来を見据える。
「他人のせい」にしている親は、子供から「親のせい」と言われても仕方がないことを肝に銘じておくこと。


本書のタイトルにもある、「手作り弁当の意義」

ただ、食費を抑えて家計をやりくりする。だけにとどまらず、昼休みの1時間のうち、昼食を10分で済ませることができたなら、残り50分、仮眠し午後に備えてもよい(仕事の効率性UP)、読書・勉強にあててもよい(スキルUP)。


格差社会をサバイブするためには、今がラクになる工夫をし、将来がラクになる準備をすること。

それが、本書で得た、Dr.日垣からの「格差社会を生き抜く処方箋」である。


p204.最後に
私は、「どちらに転んでも」という言葉が嫌いではありません。もちろん「転ばない」のが一番いいと思いますけれども、自分の力の及ばない経済全体や、弱者救済システムや、詐欺的な年金システムが、良くなるにせよ悪くなるにせよ「どちらに転んでも」、我々個人は対応できるようにしておく、という生き方を選ばない限り、他者依存から脱することはできません。
(中略)
「どちらに転んでも」自由に、楽しく生きてゆけるような工夫だけは、止むことなく続けていきたいと思っています。


著者がフリーライターになって、23年間ものあいだ、年収を増やし続けてきた秘訣はここにある。

「どちらに転んでも」対応できるというのは、
1.超楽観的になるか、
2.俯瞰的に見渡す能力、転んだ先を想定する能力を身につける

格差社会を生き抜くにはどちらであればいいかは、説明するまでもない。

0. そもそも格差ゼロなら無問題じゃね?

格差ゼロが行き着く先は、ちょうど臭い国家、失礼、超独裁国家の北朝鮮か、壊れたトイレの修理が20年後になるキューバ、と著者はいう。

絶対的貧困でない格差を「ならして平ら」にすることが本当に幸せか。明るい未来は待っているのか。

これは本書で確認していただきたい。