寒暖差や日照 強い香り生む

インドのワイン産業が拡大している。従来は「B級」扱いされがちだったインド産ワインだが、近年はフランスのコンテストで受賞するなど、質の高さが世界的にも徐々に認知されてきた。
年を追うごとに品質が向上しており、「成長株」としてワイン愛好家の間でも注目が集まっている。

中部ナーシクのワイナリー「スーラ・ビンヤーズ」。焼け付くような日差しの下、見渡す限りのブドウ畑が広がっていた。「ワインは初めてだけど、とてもおいしい」。
レストランのテラス席でテイスティングをしていた大学生、サヒティ・プリヤさん(21)は笑顔を浮かべた。

スーラは契約農家を含め、約2200エーカーでワイン用のブドウを栽培。2016年は1万4000トンのブドウから約1000万リットルを製造した。
大半は国内向けだが、日本や欧米など30カ国に輸出もしている。「市場は毎年、15〜20%ずつ拡大している。出荷量もどんどん増やしている」。
ワイン製造の責任者、カラン・バサニさん(31)はそう胸を張った。

インドのワイン醸造の歴史は意外に古い。愛好家団体「インド・ワインアカデミー」などによると、紀元前にペルシャからワインの製法が伝えられ、ポルトガルや英国による植民地支配下で生産が拡大した。
だが、19世紀末に害虫フィロキセラ(和名・ブドウネアブラムシ)の発生でブドウが壊滅。1947年の独立後は憲法で禁酒が奨励されたこともあり、ワインの製造は衰退した。
生産が再び本格化したのは90年代。経済自由化により海外渡航者が増え、外国で飲まれるワインへの関心が高まったためだ。

スーラ創業者のラジーブ・サマントさんも米国のIT企業で働く企業戦士だった。93年に退職後、ナーシクにある両親の土地20エーカーで農業を始めた。デカン高原に位置するナーシクは標高約700メートルで昼夜の寒暖差が大きい。
サマントさんは96年、この気候がワイン用のブドウに適していると気づき、米国から専門家を招いてワイン造りを始めた。
「最初のワインはすばらしい味だった。研究と努力の結晶だった」と振り返る。99年にスーラを設立し、生産を本格化。現在は国内市場シェアの6割を占めるまでに成長した。

ワイン・インスティテュート(米国)のウェブサイトによると、15年のインドのワイン生産量は日本の1割強の1150万リットルで、韓国と同程度。
主力は約500〜4000円程度の低価格の商品だが、13年にはフランスのコンテストでスーラのワインが銀賞を獲得するなど、国際的評価が高まっている。

インドワインの特徴は、独特の風土をうまく生かして造っている点だ。インドは4月ごろから気温が50度近くまで上がり、6〜8月には雨期を迎える。
そこで収穫時期が通常の秋口ではなく、暑くなる前の3月ごろとなるように栽培。長い日照時間や強烈な気候が香りの強い独特の風味を生み出している。

また、機械よりも人の労働コストが安いため収穫は全て手摘みだ。その結果、質の悪いブドウが混入せず、収穫時に傷むこともない。ボトルの栓はコルクではなく、手で開けられるアルミのスクリューキャップが主流。
バサニさんは「ワインは新しい文化なので栓抜きがない家庭も多い。コルクは保管が難しく、適切な保管方法を知らない酒店が多いので、スクリューの方が流通時の劣化を防げる」と説明する。

毎年、品質が向上しているのも大きな魅力だ。インドではワイン製造の歴史が浅いだけに「どの畑がいいのか生産者も探している状態」(バサニさん)だからだ。
ワイン用のブドウは同じ場所でも畑によって味が変わる。スーラでは同じ品種のブドウでも畑や生産者によって別のたるで醸成し、品質を見極めるという。

日本ソムリエ協会のワインエキスパートの資格を持ち、300種類以上のインドワインを飲んだ商社社員、森下篤司さん(34)は「試行錯誤して工夫するのはインド人の得意分野。質が上がっており将来性が高い」と話す。
【ナーシク(インド中部)で金子淳】

配信2017年5月21日 10時21分(最終更新 5月21日 12時30分)

毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20170521/k00/00e/030/132000c

コメント一覧
フランスワインがまずいことは確か
>>2
ブランドなんで、高い値付をしがちでコストパフォーマンスが悪いことはたしか
>>1
当然カレー料理に合うワインなんだろうな
カレーなんてワインに合わねーよ
wikiったら紀元前4世紀からあるとかなんとか
ワインが好きな人の理由はここにある
http://seoiu5.biz/archives/305
香辛料を使うインド料理にはマッコリが美味いの
みんな知ってた?
ヒンドゥー教徒は殺生が禁止されているのでハエも殺さず追い払うだけ。
乳はこぼれたものだから飲んでもよい。
酒も禁止されていない。
>>1
>仏のコンテストで受賞も


どうせ日本のモンドセレクション金賞 みたいなもんだろ
もしくは「から揚げグランプリ金賞受賞」とか  (´・ω・`)